岩手県で産業廃棄物収集運搬業許可を取得する流れと必要書類
更新日:9月28日
こんにちは、行政書士いのうえ法務事務所の井上と申します。私は岩手県内を中心に、「産業廃棄物収集運搬業許可」の新規取得や更新申請を数多くサポートしています。
近年は環境問題への関心の高まりや法令遵守の強化により、産業廃棄物収集運搬業の需要は確実に伸びています。その一方で、許可の取得には複雑な申請手続きと膨大な書類の準備が必要であり、「どこから始めたらよいか分からない」とご相談いただくケースが増えています。
本記事では、岩手県で産業廃棄物収集運搬業許可を取得したい方に向けて、許可取得の流れや必要書類、そして申請時の注意点を詳しく解説します。
【目次】
4.おわりに
1.産業廃棄物収集運搬業許可とは?
産業廃棄物収集運搬業許可とは、工場や建設現場などから排出される産業廃棄物を法律に基づいて適正に収集・運搬するために必要な許可です。
この許可がない状態で産業廃棄物を運ぶと廃棄物処理法違反となり、罰則を受ける可能性があります。そのため事業を始める前に必ず許可を取得しなければなりません。
許可には次の2種類あります。
積替え保管を行わない場合の許可(もっとも一般的)
積替え保管を行う場合の許可(中間処理場などを利用する場合)
積替え保管とは排出事業場から処分場までの運搬途中において、車両から産業廃棄物を荷下ろしし一時的に保管したり他の車両に移し替えたりすることを意味します。
岩手県内で新規に参入される事業者さまの多くは、まず「積替え保管を行わない収集運搬」の許可を取得されています。
2. 岩手県における許可取得までの流れ
岩手県で産業廃棄物収集運搬業許可を取得するには、次の手順を踏む必要があります。
1)事前要件の確認
欠格要件に該当しないことの確認(暴力団関係や破産歴など)。申請後、県は岩手県警察等の関係機関に対し、暴力団関係者でないか犯罪歴がないか等の照会を行います。滅多にないケースかとは思いますが、申請後に欠格要件に該当していることが分かるケースもあるようです。
申請後に欠格要件に該当することが判明した場合は不許可となりますが、申請手数料は返還されません。
2)講習会の受講
日本産業廃棄物処理振興センター(JWセンター)の「産業廃棄物収集運搬業講習会」を受講する必要があります。許可申請の際には修了証が必須です。受講者は役員または政令使用人(※)でなければいけません。
中小企業の場合、政令使用人を置いているケースは少ないため、「基本的に役員」と理解していただければと思います。
※政令使用人とは・・・本店または支店の代表者、継続的に業務が行われている施設において、廃棄物処理委託契約等の締結権限を有している者
講習会は対面形式(2日間とも会場)とオンライン形式(事前動画講習+1日会場)の2通りありますが、オンライン形式の場合でもオンラインのみでは完結できません。
修了試験を受けるために1回は会場に行く必要があります。
非常に人気の講習であり参加枠がすぐ埋まってしまうこともありますので、最寄りの会場がどこか早めに調べて申し込みに備えることをオススメします。
修了証の有効期限は新規講習が5年、更新講習が2年です。修了証を持っていたとしても有効期限以内か確認しましょう。
3)必要書類の収集・作成
法人登記簿謄本や車検証、納税証明書などを収集します。詳しくは3章をご確認ください。
4)所轄庁へ申請
所轄庁へ申請書類一式を提出します。提出部数は正本1部と副本1部(事業者控え)です。その場で簡易的な対面審査(書類の確認と申請内容の確認)があるため、事前予約が必須です。
提出先は下記の通りです。
○ 広域振興局保健福祉環境部又は保健福祉環境センター 環境衛生課
岩手県内事業者(盛岡市内を除く。)
本店又は支店等の事務所又は処分業等の事業場を有する場合
積替え・保管施設を有する場合
○ 岩手県環境生活部資源循環推進課(県庁11 階、TEL:019-629-5388)
岩手県外の事業者
盛岡市内に事務所を有する事業者(積替え・保管施設を有する場合を除く。)
※盛岡市のみで積卸しをする場合、又は、盛岡市内で積替え・保管行為を伴う場合は盛岡市への申請が必要です。
5)審査(約2か月)
書類審査が行われ、不備があれば追加資料を求められます。
6)許可証交付
申請内容に問題がなければ「産業廃棄物収集運搬業許可証」が交付され、事業を開始できます。許可証が交付された後は、速やかに運搬車両に対する表示や書類の備え付け等を行う必要があります。

3.必要書類一覧(岩手県の場合)
岩手県で産業廃棄物収集運搬業許可を申請する際に必要となる主な書類は以下のとおりです。
許可申請書
事業計画(運搬するものや運搬容器などについて記載)
産業廃棄物収集運搬業講習会の修了証写し
定款(法人の場合)
登記事項証明書(法人)または住民票(個人)
役員全員の誓約書(欠格要件に該当しないことを証明)
住民票と登記されていないことの証明書(役員全員分)
直近3期分の決算書類(貸借対照表・損益計算書)
車両の車検証写し
車両の写真(ナンバーが確認できるもの)
土地使用権原を証明する書類
運搬容器の写真
運搬先の許可証
経営診断書や事業改善計画書(債務超過の場合や繰越欠損がある場合)
など
新規申請にかかる法定費用は81,000円です。
書類は法人か個人、事業内容や収集運搬するものによっても変わるため事前確認が重要です。事業計画は計画段階で問題ありませんので、具体的に何をどこからどこまで運ぶのか特定する必要があります。
運搬先については運搬する品目についての処分(処理)許可を有しているかどうか、許可証を元に確認されます。
そのため許可行政庁が同じ場合は搬入先の許可証は不要ですが、許可行政庁が異なる場合には搬入先に依頼し許可証を入手する必要があります。
車両に関しては、申請段階では許可が下りていないため許可業者である旨の表示をできませんが、許可が下りた場合の表示イメージを提出する必要があります。
あわせて、許可が下りた際に速やかに車両表示を行う旨の申立書を添付する必要があります。

また岩手県の場合、債務超過の場合には中小企業診断士または公認会計士の経営診断書が、繰越欠損がある場合には事業改善計画書の提出が必要です。
4. おわりに
ここまで岩手県における産業廃棄物収集運搬業許可申請の流れと必要書類について確認してきました。廃棄物に関し頭を悩ませるのは、そもそも収集運搬しようとするものが本当に産業廃棄物かどうか(一般廃棄物ではないのか)という点です。
さらに産業廃棄物に関しては、どの品目に分類されるのか正確に判断する必要があります。
(例えば木くずの許可しか得ていないのにプラスチック製のものを運ぶことは違法です)
行政書士に依頼することで
岩手県の審査実務に即した書類作成
必要書類の取得方法や順序の明確化
申請の迅速化と確実性の向上
が実現できます。
行政書士いのうえ法務事務所では産業廃棄物収集運搬業許可などの許認可に加え、創業や資金調達にともなう事業計画書の作成を専門としております。
事業改善計画書の作成実績や中小企業診断士と共同で経営診断書を作成した実績もございますので、他の事務所では断られたようなお客様でもぜひご相談くださいませ。
なお、産業廃棄物と一般廃棄物の違いについては別記事をご参照下さい。
この記事を書いた人

井上知紀
行政書士・許認可×資金調達プロデューサー
運行管理者資格 所有
地方銀行での融資・法人営業経験を活かし、許認可と資金調達の両面から中小企業を支援。財務要件のある運送業・建設業・産廃業廃棄物収集運搬業許可を得意としている。
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