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執筆者の写真行政書士 井上 知紀

一般貨物自動車運送業許可の要件とは

更新日:6 日前

 一般貨物自動車運送業の許可を取得するためには様々な要件を満たす必要があり、この要件は大きく分けて「人」「もの」「金」の3つに分けることができます。


こちらの記事では一般貨物自動車運送業の新規許可要件について、岩手県盛岡市の運送業に詳しい行政書士が解説します。


行政書士いのうえ法務事務所

【目次】



1.人

◼︎経営者

 運送業の経営者になるには欠格事由に該当しないことが求められ、これは貨物自動車運送事業法に定めがあります。


第5条2項により、「一般貨物自動車運送事業または特定貨物自動車運送事業の許可取消しを受け、その取消しの日から5年経っていない人」は申請できません。


またそれ以外に


第5条1項

1年以上の懲役または禁錮の刑に処せられ

・その執行が終わってから5年経っていない人

・執行を受けることがなくなった日から5年経っていない人

(執行猶予期間の満了日から5年経っていない人など)


第5条3項

申請者の親会社・子会社・グループ会社が、一般貨物自動車運送事業または特定貨物自動車運送事業の許可の取消しを受け、その取消しの日から5年経っていない人


なども欠格事由に該当します。


建設業等とは異なり運送業の経営経験や資格は問われません。


◼︎運転手

 一般貨物自動車運送業を開始するには5台の車両が必要となり、そのため運転手も5名必要となります。


ただし申請時に5名いる必要はなく、採用予定でも申請を受け付けしてくれます。


また経営者との兼務でも運行管理者・整備管理者との兼務でも可能です。


◼︎運行管理者

 運行管理者が1名以上必要となります。要件については別記事で解説しています。


◼︎整備管理者

 整備管理者が1名以上必要となります。要件については別記事で解説しています。



2.モノ

◼︎営業所

 営業所の広さ自体に決まりがあるわけではありません。


ただし営業活動を行うために必要な広さがあり、電話、FAX、書類保管用の棚等の設備があることは確認されます。


申請時にまだ上記設備がない場合には、事業開始時に設備を設置し、写真を撮って提出する必要があります。


また営業所には休憩施設や睡眠施設を設ける場合があるかと思います。


休憩施設は必須の施設となりますが、睡眠施設は睡眠をともなう運行がない場合設置する必要はありません。


睡眠施設のみ、「睡眠を与える必要がある乗務員1人につき2.5㎡」という広さの要件があります。


これはあくまで同時に睡眠をとる人数についてであり、乗務員全員の人数×2.5㎡ではありません


営業所は自社所有でも賃貸でもどちらでも大丈夫です。


賃貸の場合には賃貸借契約書等の写しを提出する必要があります。


賃貸借契約書上の契約期間は原則許可後から2年以上です。


申請時期にもよりますが申請から許可まで3〜5ヶ月かかるため、その期間を加味して契約期間を決めてください。


さらに距離要件があり、営業所は車庫からおおむね5km以内でなければいけません。


この距離要件に関しては各管轄運輸局によって取り扱いが異なる場合がありますので、契約・取得前に確認されることをオススメします。


営業所の用途地域としては市街化区域内であることが求められます。


営業所と車庫の距離図

◼︎車庫

 車庫は「車両と車庫」、「車両と車両」間に50cm以上の間隔を確保でき、かつ全車両収容できる広さが必要です。


また前面道路幅について

・前面道路が車両制限令の何条何項道路か

・使用する車両の大きさ


に応じて一定の幅が必要となります。


「前面道路」とは車庫から一番近い公道のことを指しますが、幅員についての解説は細かくなってしまうため別記事で詳しく解説しています。



◼︎車両

 申請時、車両は最低5台確保または確保予定である必要があります。


大きさによって必要な車庫の広さや前面道路幅が変わってくるため、車検証や仕様書等(これから購入する場合)を提出します、


自己所有でもリースでも可能ですが、その場合にはリース契約書や所有者からの使用承諾書が必要になります。


申請時の使用者は申請者でなくともよいですが、許可後のナンバー変更時に申請者へ変更する必要があります。



3.金

◼︎運転資金

 運転資金としては、人件費、燃料費等について6ヶ月分必要となります。


ただし、あくまで運送事業に携わる方・車両のみが対象です。


車両や車庫用土地の購入または賃貸がこれからだと必要な自己資金額が高額になる場合があります。


必要な運転資金は限りなく低く抑えたいところではありますが、審査段階で指摘が入り残高証明書の金額を超えてしまった…とならないように注意しましょう。


運転資金自体は借入金で賄っても問題ありません。


必要な自己資金額に対し残高が足りない場合には、事前に融資を受けて預金口座に入れた上で残高証明書を取得・提出できます。




4.おわりに

 ここまで一般貨物自動車運送業の新規許可要件について解説しました。


一般貨物自動車運送業は車両が5台かつ全車収容できる車庫も必要であり、大きな投資を伴う場合があります。


車両等を取得・契約してから要件を満たしていないことが判明すると大変なことになりますので、事前に入念な調査を行いましょう。


当事務所やお近くの行政書士にご相談されることもオススメです。



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